メガネユーザーの人からのよくある質問として
メガネの度数を決めるのは医者の仕事では?
どういう意味かわかりませんが検査員を「先生」と呼ぶお客様もいます。
資格も持たないで検査をしていいの?という声をよく聞きます。
現在、日本の法律ではメガネ店のスタッフは検査をして度数を決定してもいいのです。
今回は医者もいないのに検査できるの?という疑問についてメガネ店の現状を解説します。
ちなみに私ローシーはメガネ店勤務5年目の頃、認定眼鏡士SS級の資格を取得しました。
目次
メガネ店でおこなっている検査は「検眼」ではない!
メガネ店ではメガネの度数を決める検査を行っています。
この検査というのはあくまでも「視力測定」の事です。
現在、日本の法律上ではメガネ店では視力測定で度数を決めていい事になっています。
しかし「検眼」や「診察行為」を行ってはいけません。
お客様のまぶたに触れる事も許されていません。
「資格もなく視力検査をするのは危険ではないのか?」
というお客様の声を何度も聞いたことがあります。
私も残念なんですが、、、
現状は 公益社団法人日本眼鏡技術者協会の「認定眼鏡士制度」 があるだけで、
資格をとらなくても問題なく視力測定をしていい事になっています。
だからお客様の中ではお金を払ってでも眼科で検査をうけて処方箋をもってくる人がいるのです。
個人的な意見ですが、視力検査をするスタッフは認定眼鏡士の資格取得を義務づけるべきだと思いますが
現状は義務づけられているわけではありません。
そこでお客様の不安を解消したいと考えたり、他スタッフや他店との差別化をしたいと考えるスタッフが資格取得の勉強をしている事が多いです。
メガネ店勤務歴が長い イコール ベテランの検査員、というわけではない!
5年~10年メガネ店で勤務しているからベテランというわけではありません。
ベテランと思っているのは本人とその後輩だけで実際は全く成長していない人もいます。
自分が決定した度数で何もクレームがない!
だから自分は検査がうまい!
と思い込んでいるスタッフも多いのです。
そう思い込む原因は、「度数には目が慣れる」からです。
度数が仮に合っていないとしても、人間の脳はその度数に合わせて慣れます。
合っていない度数で歪んで見えるとしても2週間くらいで脳が歪んで見えない状態をつくります。
だから合っていない度数を自分が決定したという事を検査員は知らないまま、という事が発生します。
お医者さんだって資格を取った眼鏡士だって常に勉強しているんです。
去年は正しいと考えられていた事も翌年には違っていたり、もっといいものを見つけたり、
常に発展を繰り返しているのです。
資格を取得していない店員の中には「自分は正しい」「資格なんてなくてもできる」と根拠のない
自信家がいます。
専門的なテストをするとほぼ0点という人が多いかもしれません。
遠点、近点、調節域 etc
計算で出す方法すら知らない人が検査をしている事だってありえるのです。
なぜ資格もなく快適なメガネ度数がだせているのか
メガネをかけている人で、そうは言うものの
自分のメガネは使いやすい!問題ない!
という人も多いと思います。
なぜかというと
メガネ店にも眼科にも「オートレフラクトメーター」という頼りになる機械があるからです。
メガネ店や眼科に行った時に検査の一番最初に機械を覗き込んだことありますよね?
気球の絵が近づいてきたり、、、
その検査でお客様の目を完全に矯正した時の状態のデータが出ます。(基本的には少し近視寄りででます)
ものすごく性能がいいのです。
あくまでも参考度数としてみるのですが、ものすごく参考になります。
検査員はそのデータを微調整しながら、お客様の生活に合った度数を探していくのです。
極端にいえば、オートレフのデータをそのまま作ってもよく見えます。(過矯正になるとは思いますが)
この度数の微調整に測定者の経験の差が出てきます。
強く合わせすぎたり、弱かったり、説明不足であったり、お客様の生活状況を聞き出せなかったり、
これはすべて検査員の責任です。(お客様が嘘をつかないかぎり)
だからほとんどのメガネ店には度があっていない場合は、無料で度数を交換してくれるシステムがあります。
検査員を見極めるのはお客様自身です!
メガネをつくる時に視力測定をします。
その検査員がもしかしたら検査をするのがはじめてかもしれません。
これはどんな仕事でも同じです。
お医者さんでも手術は初めての時が必ず1回あります。
仕方ありません。
しかし、本番の手術や検査をする前に、いかに勉強したか、練習したか、が問題ですよね?
はじめてだから失敗が許されるわけではありません。
はじめての検査だからメガネが半額で買えることもありません。
どうしても安心できない場合は、別の人に検査を交代してもらう事も可能です。
お客様に不安を与えてしまったわけですから、仕方ありません。
お客様は購入をやめる権利だってあります。
メガネは目の健康に関係してきますから不安になったメガネは仮にいいメガネでも悪いメガネとなってしまいます。
気の持ちようで良いものも悪くなるのです。
お店側もせっかくのお客様を別のメガネ店にとられたくはありませんから、検査員は交代してくれます。
不安を与えた検査員は次に同じことがないように勉強や練習を頑張ります。(スタッフにとっても成長の機会です)
安心して使用できるメガネをつくるために
メガネの度数は安心できる検査員にお願いしましょう!
判断の目安は以前もお話ししましたが
「認定眼鏡士SS級またはSSS級を取得している検査員」です。
「認定眼鏡士」は知識や技術の厳しい審査をパスした人だけに与えられるメガネ関連では唯一の資格です。
(3年ごとに資格を更新する必要があり生涯にわたって教育講座受講の義務が定められています。)
■おススメな「メガネをつくる手順」は
①眼科で眼に異常がない事を確認する
②フレームを購入するメガネ店の認定眼鏡士SS級以上のスタッフに視力検査をしてもらう
です。
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