プロスタグランジンを抑える薬【解熱鎮痛薬(解熱鎮痛成分)】

こんにちは、トーマスDです。

登録販売者試験のお勉強お疲れ様です。

第3章の難しさに息苦しくなってないですか?

カタカナが多くて気持ちがまいってないですか?

ポイントさえ分かれば意外と覚えやすかったりしますよ!

今回は解熱鎮痛成分について解説いたします。

解熱鎮痛成分とは

解熱鎮痛成分とは発熱を鎮め、痛みを和らげる成分です。

かぜによる発熱や頭痛や喉の痛みなどを抑える成分の事です。

<登録販売者試験によく出る解熱鎮痛成分はこちらへ

【主な成分】

アスピリン、サリチルアミド、エテンザミド
アセトアミノフェン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリンなど

【主な注意点】

アスピリン、サザピリン、イブプロフェンは15歳未満の小児は使用しない

→アスピリンは来症候群(小児の脳の炎症、急性脳症が起こる事)が示唆されている

→イブプロフェンに関しては15歳未満の小児に対して安全性が確立されていない

エテンザミド、サリチルアミドは15歳未満の小児で、水ぼうそうやインフルエンザの時には使用してはいけない

※インフルエンザ流行期などにはアセトアミノフェンや生薬成分のみの薬をすすめる

解熱・鎮痛作用がある生薬

解熱作用がある生薬:ジリュウ、ゴオウ、カッコン、サイコ、ボウフウ、ショウマなど

鎮痛作用がある生薬:センキュウ、コウブシ

解熱鎮痛成分は解熱鎮痛薬と一緒に勉強する

痛みや発熱が起こる仕組みを理解する

プロスタグランジンの働きを理解する!

プロスタグランジンは痛みや炎症の増強や発熱に関わる生理活性物質です。

どんなふうに関わるかといいますと、、、

まずは痛みのメカニズムを覚えましょう!

【まず身体に傷害や炎症が起こった時に】

・発痛物質がつくられる

この発痛物質が知覚神経を刺激する事で痛みが発生します。

しかし、これだけだと弱い痛みなんです。

発痛物質がプロスタグランジンを作ります。

このプロスタグランジンは知覚神経を過敏にします

この過敏にしたところに発痛物質がくっつくと強い痛みになります。

これが痛みの増強です。

【では発熱に関するプロスタグランジンは?】

発熱のメカニズムを思えましょう!

身体の中にウイルスや細菌のような外敵が侵入した場合

視床下部の体温調節中枢というところでプロスタグランジン作られます。

通常体温は36℃~37℃に設定されているんですが

なんと、プロスタグランジンが産生されることによってこの設定温度が

38℃~39℃に設定しなおされてしまいます。

そうしますとその設定温度を目指して身体が発熱します。

風邪をひいた時に発熱するのはウイルスなどがやっているのではないのです。

身体が防衛反応・防御反応を起こして発熱しています

プロスタグランジンの働き

抹消では下記3点の働きを覚えておきましょう!

・炎症の悪化
・痛みの増強
・胃粘膜の保護

中枢では下記1点を把握しておきましょう!

・体温のセットポイントを上げる
→それにともない身体が発熱する

【発熱による効果2点】

・ウイルスや細菌の活動を抑制する
・免疫細胞の活性化

解熱鎮痛成分について(まとめ)

プロスタグランジンの働きをふまえて解熱鎮痛成分について考えてみましょう!

解熱鎮痛成分は解熱作用と鎮痛作用があります。

解熱作用について

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える

視床下部で産生されたプロスタグランジンが体温の設定温度38℃~39℃に上げていました。

→このプロスタグランジンを抑える事によって体温の設定温度を正常に戻します。

解熱ですね!

腎臓で水分の再吸収を促進して血液中の水分量が増える為、発汗作用を促して熱を下げます。

腎臓での水分の再吸収は血液の循環量を増やす為、心臓に負担がかかる事も覚えておきましょう!

抗炎症作用について

・抹消でのプロスタグランジンの産生を抑えることで炎症を抑える
アセトアミノフェンという解熱鎮痛成分は抹消では作用しないので抗炎症作用は期待できません。

アセトアミノフェンが抹消は作用しないという事は良く出題されますので覚えましょう!

鎮痛作用について

・中枢に働いて痛みを緩和する

プロスタグランジンが知覚神経を過敏にして痛みを増強させていましたね。
このプロスタグランジンを抑えることにより発痛物質が弱い痛みなります。

・抹消でのプロスタグランジンの産生を抑えて痛みを緩和する
※ここでも抹消では作用しないアセトアミノフェンという解熱鎮痛成分は除きます

痛みのメカニズムと発熱のメカニズムを理解すれば非常にわかりやすいです。

※胃粘膜の保護をしているプロスタグランジンを抑えるという事は胃粘膜障害を起こしやすくすることも覚えておきましょう!

また、その他の体への影響として

解熱鎮痛成分の代謝物がアレルゲンになり、肝障害を起こしたり、肝機能障害の症状を悪化させることがあります。

プロスタグランジンを抑えることによって腎血液量が減り、腎障害を起こしたり、腎臓病を悪化させる場合がある事も覚えておきましょう!

解熱鎮痛成分はプロスタグランジンという生理活性物質を抑える事によって、熱を下げたり痛みを抑えたりするという事ですね。

理屈を考えると頭に入りやすいですね。

ただただ成分を覚えようとすると難しいですが、理解しながら覚える事によって頭に残ります。

第3章の勉強はなるべく時間をとれるように早めに取り組むのが登録販売者試験の合格への近道です。

第3章は40問でます。そして、覚えていれば必ず点がとれる分野です。

「捨ての章」にしないで「点をとる章」にすることをお勧めいたします。

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