メガネの度数は眼科、メガネ店のどちらで測るのがいい?

これからメガネをつくるご予定の方は必見です☆

メガネを作る時に気になる事は度数ですね ^^

度数を測るのは眼科で!と思い込んでいる人が結構いるようです。

今回はメガネの度数はどこで測るのが適切かについてメガネ店勤務経験10年以上眼科勤務10年のローシーが解説いたします。

参考にしていただけると幸いです☆

こんな人に読んでいただきたい
①メガネを作るのが初めての人
②メガネの度数をどこで測るか分かっていない人
③最近メガネが見えにくくなったと感じる人

メガネの度数は眼科で測る?

メガネを作る時に度数だけ眼科で測ろうとする人が多くいます。
その理由は基本的には「病院だから安全、安心」という安易な考えからの人が多いです。

眼に病気があり治療用のメガネでしたら眼科に診てもらうのがいいですが、そうでない場合はどうかというとメガネ店で度数を測るのがよいと言えます。

眼科でメガネの度数を測っている人でドクター(医師)にメガネの度数を測ってもらった人は何人くらいいるのでしょうか?
これは大きな疑問ですね。では医師が測っていないという人は誰に測ってもらっているのでしょうか?
看護師さん?視能訓練士さん?認定眼鏡士さん?以外と何も資格を持っていないスタッフさんが測っている事が多いのが眼科です。
では看護師さんが測っていたら安全なのか?また視能訓練士さんが測っているなら大丈夫なのか?答えは誰が測っても最適な度数は基本的には出せません。

良いメガネの条件
①度数
②フレーム
③レンズ
この3つが揃ってメガネが完成します。

※この3点が揃ってもまだ最適ではありません。メガネの命は最後のフィッティングになります。

①度数

メガネの度数はレンズを入れるフレームの大きさ、形などで若干の微調整が必要になります。その為、メガネ店で度数を合わせれも後でフレームを選んだ場合、フレームによっては少し度数を弱くしたりしてギリギリまで度数に気をつかいます。

②フレーム

度数を決める前にフレームを決める場合が多いですが、フレームを選ぶ時点ではまだどのようなレンズを入れるのかは決まっていない事が多いです。

③レンズ

球面レンズ、非球面レンズ、遠近両用、近々、中近など様々なレンズがあります。
基本的にレンズを選ぶのはフレームを決めてからです。

レンズを選ぶ時に、「このレンズだとこのフレームではできません」「このフレームにこの度数でしたらこのレンズがお勧めです」など色んな兼ね合いがあり最終的に「度数、レンズ、フレーム = メガネ」が出来上がります。

※フィッティング

出来上がったメガネをお客様のお顔に合わせて掛かり具合を調整する作業をフィッティングと言います。
基本的には店頭に置いてあるメガネはプレフィッティングという状態で左右対称にして店頭に並んでいます。

購入するフレームが決まった時点ではセミフィッティングというとりあえずレンズが入っていない状態でのフィッティングを行います。

出来上がったメガネをお渡し時に行うのがメインフィッティングです。
実際の度数が入った状態で最適な掛かり具合を調整してお渡しされます。

上記の内容で眼科で度数だけ測るメリットはほぼ無いのです。デメリットは沢山あります。

眼科で度数を測るデメリット
①どんな形、大きさのフレームでメガネを作るのか分からない
②処方箋として出された度数をメガネ店は微調整する事が法的に許されていない
③度数を1つ弱くしたいと思った場合でも処方箋でつくっているから処方箋をもってきてくださいと言われる。自分が希望しているのにメガネ店は測ってくれない状態になって眼科で測った事を後悔する事がある。

 

①どんな形、大きさのフレームでメガネを作るのか分からない

眼科で勤務している以上、患者様がどの店でどんなフレームやレンズを選ぶのかわかるはずがないのです。そんな状態で度数を決めるのは仮枠で比べた時の度数のパワーでしかありません。

②処方箋として出された度数をメガネ店は微調整する事が法的に許されていない

お客様が選ばれたフレームが大きかったり横幅だけが大きい、または縦幅が狭いなど色んな悪条件があっても度数を微調整する事はできません。処方箋どおりにしか作れないのが現状です。販売員もこの時点で度数に関しては自分達が決めていないので何かあっても眼科に行ってくださいとしか言わないです。

③強く希望しても処方箋を持ってきたお客様をメガネ店は測ってくれない状態になる

処方箋どおり作ったはいいが、少し強く感じたから「1つだけ度数を下げて欲しい」時間がないし、これくらいなら眼科に行かなくても大丈夫と思ってメガネ店に行っても「眼科に行って処方箋を持ってきてください」としか言えないのです。「はい、わかりました」が言えないのが辛いところです。

この状況でお客様が店員に怒鳴っている所を何回も見た事があります。
怒鳴られてもダメなものはダメなんです(^^;

眼科なら安心と思って処方箋をもってきて、少しきつかったから今度はメガネ店で測ろうという安易な事ができない事をお客様は知らないのです。

メガネ店で勤務していた時に眼科で測らなければよかった、と悲しまれた事もあります。
眼科でメガネが合わないというと眼科で合わせられます。メガネ店で測りたいとハッキリといえない人はあまり診察でメガネの事を話されない方がいいのかもしれませんね。

眼科で度数を決定した人でメガネの掛かり具合を医師が合わせてくれた眼科はあるのでしょうか?私は見た事がありません。
「メガネの掛かり具合があってないからメガネ店で調整すればいい」と医師がいっている所は見た事ありますが、、、

そもそもカルテだけを見てOKを出している時点で疑問なのです。自分で確認しないと心配というくらいメガネ店のスタッフは度数に関しても慎重に行っているお店が多いくらいです。

メガネが見えにくくなったと思ったら眼科に行く?

メガネが見えにくくなったらなぜ眼科に行くのでしょうか?眼に病気があるかないかを調べる為に受診する事は重要です。しかし、メガネの見え方についてはまずメガネ店に行く事をお勧めします。

メガネが見えにくく感じたらメガネ店へ行った方がいい理由
①見えにくい原因がメガネにあるのかがメガネ店でしかわからない場合がある
メガネという商材を買って、メガネの見え方に不具合を感じたのであれば購入したメガネ店に行きましょう。

メガネが見えにくい原因が「掛かり具合」であるか、「レンズのいたみ、劣化」であるか「度数」であるか、メガネ店の方が分かるのです。メガネ店に分からない事は目の病気です。視力が1.2だから眼に病気がないとは言えないのです。ここが眼科の出番なんです。

眼が見えにくいからメガネ店に行った。度数を合わせたら視力は1.2見えるようになった。これで終わるから良くないのです。
視力がメガネで1.2になったから眼に病気がないと思って眼科を受診するキッカケを失う人がいるからよくないのです。

視力1.2と眼病は別に考えましょう。だから重要な事はメガネ店でメガネを作っても、眼科の検診を受けましょう!
眼科のメガネ処方は眼病検査の中の1つです。
メガネ店はメガネの専門なんです。メガネの事以外は眼の病気にも触れてはなりません。眼科を案内する事しかできないのです。

眼科とメガネ店をうまく活用する事が一番いいのです。両方が必要な存在なのです。

眼科に併設しているメガネ店で購入する事が安全?

安全かどうかはこれだけでは判断できません。しかし結構なお値段になる事が多いでしょう(^^;

個人店、量販店のメガネ店では個人店のスタッフが技術力が高いという事も一概に言えないのです。

これは経験上のお話ですが、私は個人店でも量販店でも勤務した事があるのでよくわかるのですが、どちらかというと量販店の正社員の方が技術を要すると言えます。アルバイトではなく正社員ですね。

量販店で働いていた頃、個人店のメガネ経験者を雇用する事が多々ありましたが、高確率でついてこれなかったのが現状でした。
理由は仕事のスピードと商品に対しての技術力が大きいですね。販売は低価格で楽な事に対して、売れた商品を最高の状態でお客様にお渡ししないといけないのです。

高価格のフレームに対して5000円メガネのフレームは品質あ劣ります。わかりやすく説明する為に高品質と低品質という言葉でまずは説明します。

高品質のフレームは頑丈で簡単に壊れない、のに対して低品質のフレームは壊れやすいものを最高の状態でつくらないといけない、
となるとどちらのフレームを作る人がより技術が必要になるか、という事です。

お客様は安かろう悪かろうでは購入してくれません。安いけど良いから買っていただけるのです。
さらにスピードが要求される量販店のスタッフは技術がないとやっていけないのです。アルバイトはできない事があると正社員に泣き付けますが、正社員やさらには責任者となると想像もつかないくらいの技術と判断力が必要になるのです。

実は私も最初は個人店から始まりました。個人店で店長まで任される状態でしたが量販店で勤務して初めて思った事が技術力は量販店の技術者には劣っていました。メガネ加工のスピードが一番大変でした。1時間に50本くらいのメガネを作るという大変さが身に染みました。
私は技術とスピードは幸いにもついていけてたのですが、なんと恥ずかしながら体力がついていけなかったのです(^^;

個人店の半月分近くのメガネ加工を1時間でする訳ですから当然体力がいる訳です。私はその後、店長以上の職まであがれるほどになりましたが、脱落して辞めていく個人店のスタッフを何人も見ました。技術がついていけないのです。認定眼鏡士も何人もいましたから個人店のスタッフが量販店のスタッフより技術があるとは言えないのです。

品質もどんどん上がってるのが現状です。

個人店でも量販店でも「対応しているスタッフ次第」です。もちろんですがイメージどおり個人店のスタッフさんで大ベテランの人もいます。

※技術者の目安としては「日本眼鏡技術者協会の認定眼鏡士」に資格を持っているスタッフであるかどうかですね。SS級以上のスタッフは基本的には技術は高い目安になります。

問題は眼科併設のメガネ店の価格です。コンタクト店も同様ですが異様に高いイメージがありますね。
眼科もメガネ店もコンタクト店もそうですが、利益がでないと経営ができないという事はお分かりだと思います。

1日3本~5本のメガネの売り上げで従業員数名の給料がでる上に経費も払えるだけのお金をお客様から頂くのですから高価になるのは否めないでしょう。

販売本数が少ないと仕入れ個数が少ない訳ですから、当然仕入れ値も違うでしょうから仕方のない事です。
高価な分、付加価値をつける事ができればよいのです。

付加価値が眼科併設というだけでは価値とは言えないですね。

まとめ

メガネの度数はメガネ店で測るのが望ましいといえます。メガネ店でメガネを作って、眼科で検診を受けるという流れがあれば基本的に眼病を見逃すという事にはなりません。

また誤った度数がメガネ店で決まっても眼科で発覚して度数は無料で保証交換という流れが多いです。(メガネ店の保証を確認しておきましょう)

メガネ店と眼科ではメガネを作る為に必要な設備はメガネ店の方が整っている事が多いです。メガネ店はメガネ専門ですから当然です。

眼科は機材は多いですがメガネ処方に必要な用具はメガネ店より揃っていない場合が多いです。

何度も書きますがメガネ店でメガネを作った後は検診を受けましょう!

参考にしていただけると幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

1級眼鏡作製技能士として、またメガネ店のマネージャーとしてサービスを追求してまいりました。 眼科勤務10年目、在職中。空いた時間を活かし、一般用医薬品販売の専門資格の登録販売者試験に合格してセルフメディケーションもバッチリです。